日本出身。シェフ兼デザイナー。自身の広尾にあるレストランも、構築からデザインまで彼が手掛けました。

「無垢」と「調和」。
これが、私の提案です。

「無垢」 ―デザイン、設計をやるものとして私は、無垢材と自然素材にこだわってきました。メラミンより突き板、クロスよりペンキ、ペンキより珪藻土等の左官。自然素材は工業製品のように安定はしませんが、その安定のなさにこそ、温かみと生の宿る美学を感じています。
料理も同じ。そのものの持っているうまさを活かす。できる限り味の種類をシンプルにする。そのために、美味すぎる(刺激の強い)調味料を控えたい。そこでまずは塩の必要性の有無から考えました。いまのところは使っていますが、将来的には不使用に挑戦したいと考えています。また、コースを通じて砂糖も使いません。デザートも含めて、甘みは数種のみりんを煮詰めたもの、果物などを用いています。また、ディナーという遅い時間での食事であることから、基本的に炭水化物は豆、野菜などでとっていただこうと考えています。

「調和」―「無垢」を追求し、真の意味で無垢を感じていただくために必要なのが「調和」だと考えます。
一皿の上のみでの成立ではなく、合わせる飲み物、前後左右にわたる流れ、コース全体、さらに器、人、空間を含めた「Si」のすべてを通して調和をもたらすことを目指します。
とくにドリンクについては、単に「合うかどうか」ではなく、食べるものの輪郭を浮かび上がらせるツールであり、ときにはソースでもあると捉えており、そのため、コースはドリンク込みの1本勝負です。
アルコールとノンアルコールが選べます。
木曜日と土曜日はアラカルトメニューを中心にコースの日とコンセプトを別にした形で営業いたします。

渡辺史門

http://www.si-4.com

 

Spread the love

Leave a Reply